前回までの記事では、かき氷機について詳しくお伝えしてきました。
ふわふわのかき氷を作るためには、かき氷機の性能の他に『刃の状態』『氷の状態』がとても重要です。
「ブロック氷式のかき氷」を使っていたとしても!
『刃の状態』と『氷の状態』が良くなければ、ふわふわのかき氷を作ることはできないのです。
今回はそんな『刃の状態』について詳しくお伝えしていきます。
目次
刃の基本
かき氷機を使用する『刃』には、「鋼製」と「ステンレス製」の2つがあります。
どちらの刃を使ってもふわふわのかき氷を削ることができますが、それぞれに違った特徴があります。
鋼刃
鋼とは鉄に0.02%~1.7%の炭素を加えた合金で、鉄よりも強度と靭性(粘り強さ)、加工性に優れた金属です。
鋼は他の素材に比べて切れ味が良いと言われています。
ただし、ステンレスのものと比べると錆びやすいです。
画像:86SWAN(鋼刃)
ステンレス刃
ステンレスは鉄に一定量以上のクロムを含ませた合金鋼で、腐食に強く錆びにくい特徴があります。
一般的に切れ味は鋼より劣ると言われていますが、刃物に適した高品質なステンレス材も今は製造されています。
そのため一概にステンレスだから鋼より切れ味が落ちるとは言い切れません。
ステンレスのほうが鋼より切れ味のもちがよいとも言われています。
当社のお客様の声でも、明確に切れ味の差を強く感じるというケースはあまりないようです。
画像:86SWAN(ステンレス刃)
刃の交換
次に、刃の交換の目安について。
氷の出が悪くなったらすぐに交換しましょう。
刃は少しずつ削りが悪くなるので、交換の目安を決めるのがおすすめです。
鋼刃だと30貫、ステンレス刃は100貫が交換の目安と言われています。
お店によっては「第〇×曜日」と、期間を決めているところもあるようです。
かき氷を始めたばかりの方は、1シーズンに1~2回の交換でも問題ありません。
ただ夏場などのピークに入る前に一度交換を行ってください。
ピークに入りたくさん削るようであれば、定期的に交換したほうが良いでしょう。
削りが悪くなった場合などのトラブルも、6割程度は刃の交換で解決されます。
『刃』は消耗品、定期的にチェックすることが大切です。
刃の研磨
お客様から「交換ではなく、刃を研いで使うことはできますか?」と質問を頂くことがあります。
実際に刃を研いで使用しているお店もあるようですが、推奨はしていません。
刃を研ぐことで角度や長さが変わり、氷の削る感覚も変わってしまいます。
そのため同じ質のかき氷を提供することが難しくなるのです。
当社のお客様が業者に研いでもらい使用したところ、“削ることはできたがすぐに削れなくなった”という声もありました。
研げば何度も繰り返し使えるというわけではありません。
研ぎを前提にした作りではないので、研いでも短期間で切れ味は悪化してしまいます。
そのため安定した削りを提供するためには、刃の交換をおすすめします。
最後に
いかがでしたか?
使用してみて、“ステンレスのほうが良いかな…”
“鋼のほうがしっくりくるかも” など使う人、店舗によって様々です。
当社ではオプション品として、各機種の鋼刃・ステンレス刃ともにご用意がございます。
是非お試しにいかがでしょうか?
次回は「刃を良い状態に保つ方法」についてお話します。
是非次回以降の記事も参考にして頂けたら嬉しいです。
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